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コラム

ベランダ防水工事の基礎知識!費用相場、種類、補修が必要な劣化サインを解説

2026年02月20日(金) 10:00の投稿「ベランダ防水工事の基礎知識!費用相場、種類、補修が必要な劣化サインを解説」の画像

ベランダやバルコニーは雨風や紫外線の影響を直接受けるため、定期的なメンテナンスが欠かせない場所です。
劣化を放置すると雨漏りや建物内部の腐食につながる恐れがあるため、正しい知識を持って早めの対策を行う必要があります。

この記事では、ベランダ防水工事の費用相場や種類、補修が必要な劣化サインなどを解説します!

目次

  1. ベランダ防水工事を行う前に知っておくべき基礎知識
  2. ベランダ防水工事が必要な劣化症状のサインは?
    1. 表面のひび割れや剥がれ
    2. ベランダ床面の膨れや浮き
    3. 水たまりができる排水不良
    4. 植物や藻の繁殖
  3. ベランダ防水工事を放置したときのリスク
    1. 階下への雨漏り発生
    2. 構造躯体の腐食と強度低下
    3. シロアリ被害の拡大
    4. 修繕費用が高額になる
  4. ベランダ防水工事の種類
    1. FRP防水工事
    2. ウレタン防水
    3. シート防水
  5. ベランダ防水の最適な工事は?
    1. FRP防水に向いているケース
    2. ウレタン防水に向いているケース
    3. シート防水に向いているケース
  6. ベランダ防水工事の手順と工程
    1. ①清掃
    2. ②下地処理
    3. ③プライマー塗布
    4. ④防水材の塗布(2回塗り)
    5. ⑤トップコート仕上げ(保護塗装)
    6. ⑥施工完了
  7. ベランダ防水工事の費用相場と施工期間
  8. ベランダ防水工事で失敗しない業者の選び方
    1. ①防水工事の専門知識と実績があるか確認する
    2. ②自社施工かどうかを確認する
    3. ③見積もりの詳細さと保証内容を確認する
  9. ベランダ防水工事でよくある質問
    1. Q.工事中、洗濯物は干せますか?
    2. Q.ベランダにタイルやウッドデッキが敷いてある場合は?
    3. Q.トップコートだけの塗り替えはDIYでできますか?
    4. Q.新築時とは違う工法に変更することはできますか?

 

1.ベランダ防水工事を行う前に知っておくべき基礎知識

ベランダ防水工事とは、建物を雨漏りや劣化から守るためにベランダの防水性を高めるための工事です。
単に表面をきれいに塗装するだけでなく、雨水が建物内部に浸入するのを防ぐ遮水層を作ることが最大の目的となります。

一般的な防水工事の構造は下地の上にコンクリートやモルタルの表面を整える素地調整を行い、その上に水を通さない防水層を形成し、最後に紫外線から防水層を保護するトップコートを塗り重ねることで完成します。
表面に見えているグレーの塗装はトップコートであり、これ自体には防水性能はほとんどありません。
その下にある防水層こそが家を雨水から守る重要な役割を果たしています。
住まいの寿命を延ばすためには、表面の美観だけでなく防水層の機能を維持することが不可欠です。

素材や環境などによって異なりますが、防水層の耐用年数は10〜15年、トップコートは5〜8年ごとの塗り替えが推奨されています。

 

2.ベランダ防水工事が必要な劣化症状のサインは?

ベランダ防水工事が必要な劣化症状のサインは、以下の通りです。

  • 表面のひび割れや剥がれ
  • ベランダ床面の膨れや浮き
  • 水たまりができる排水不良
  • 植物や藻の繁殖

 

2-1.表面のひび割れや剥がれ

トップコートの細かなひび割れ程度であれば緊急性は低いですが、亀裂が深く下地が見えている場合や塗装が魚の鱗のように剥がれている場合は注意が必要です。
これは防水層自体が傷んでいる可能性が高く、そこから雨水が侵入している恐れがあります。

・ひび割れ部分に雨水が染み込んで黒ずんでいる
・晴れた日でも湿り気が残っている

という場合はすでに下地まで水が到達しているサインです。
放置すると内部の木材や鉄筋の腐食を一気に早めてしまいます。

 

2-2.ベランダ床面の膨れや浮き

ベランダを歩くとフカフカする感触があったり、床面の一部が水ぶくれのように膨らんでいたりする現象です。
これは防水層の下に水分が入り込み、気化して膨張することで発生します。
すでに浸水している証拠であるため、早急な対処が求められます。
この状態を放置して上から塗装だけを行っても、内部の蒸気圧によってすぐにまた膨れて剥がれてしまいます。
一度防水層を剥がして湿気を逃がす通気緩衝工法など、専門的な処置が必要です。

 

2-3.水たまりができる排水不良

雨が上がった後も長時間水たまりが残る場合は、床面の勾配(傾斜)が狂っているか排水溝(ドレン)が詰まっている可能性があります。

常に水がある状態は防水層の劣化を早めるだけでなく藻やカビの温床となり、防水機能を著しく低下させます。
本来、ベランダは水がスムーズに流れるように計算されて勾配が作られています。
水たまりができるということは建物自体が歪んでいるか、防水層が変形している可能性があり、構造的な問題に発展する前の点検が必要です

 

2-4.植物や藻の繁殖

ベランダの隅や排水溝周辺に雑草や苔が生えている場合、根が防水層を突き破って成長しているケースがあります。植物の根はコンクリートをも破壊する力があるため無理に引き抜くと穴が空くこともあり、専門業者による慎重な補修が必要です。
特にドレン周りの土砂や落ち葉に植物が根付くと排水機能を完全に麻痺させてしまいます。
大雨の際にベランダがプール状態になり、サッシの下から室内へ浸水するオーバーフロー事故の原因にもなります。

 

3.ベランダ防水工事を放置したときのリスク

ベランダの防水機能が低下したまま工事をせずに放置すると、以下のようなリスクが生じます。

  • 階下への雨漏り発生
  • 構造躯体の腐食と強度低下
  • シロアリ被害の拡大
  • 修繕費用が高額になる

 

3-1.階下への雨漏り発生

ベランダの真下にある部屋の天井や壁にシミができたり、クロスが剥がれたりします。
雨漏りが目に見える形で現れた時にはすでに壁や天井の内部に相当な量の水が溜まっていることが多く、生活に支障をきたす深刻な事態となります。
雨水は電気配線をつたって移動することもあり、漏電や火災のリスクも高まります。
また、湿気を含んだ断熱材はカビの温床となり、アレルギーなどの健康被害を引き起こす要因にもなり得ます。

 

3-2.構造躯体の腐食と強度低下

木造住宅であればベランダを支える梁や柱が腐り、鉄骨造であればサビによって強度が失われます。

最悪の場合、ベランダそのものが崩落する危険性もあり耐震性も低下するため家全体の資産価値を損なうことになります。
ベランダの床が抜け落ちる事故は実際に発生しており、洗濯物を干すなどの日常的な動作ができなくなるだけでなく人命に関わる事故につながる危険性も潜んでいます。

 

3-3.シロアリ被害の拡大

シロアリは湿った木材を好んで食べる習性があります。
防水切れによって柱や壁内部に水分が含まれると、シロアリを呼び寄せる絶好の環境を作ってしまいます。

一度侵入されると被害は床下だけでなく家全体に広がり、駆除と修繕に多額の費用がかかります
ベランダ周辺の柱は建物の角にある通し柱であることが多く、ここをシロアリに食い荒らされると地震が起きた際に家が倒壊するリスクが格段に上がります。

 

3-4.修繕費用が高額になる

初期の劣化であればトップコートの塗り替えや部分補修で数万円から十数万円で済みますが、雨漏りや構造部の腐食まで進行すると下地の組み直しや外壁の張り替えなども必要になります。
放置すればするほど工事の規模が大きくなり、費用が数百万円単位に膨れ上がることも珍しくありません。

早めに点検・メンテナンスを行うことで、修繕コストを最小限に抑えることができます。

 

4.ベランダ防水工事の種類

ベランダの形状や既存の状態、建物の構造によって最適な工法は異なります。
代表的な3つの工法について、それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

4-1.FRP防水工事

FRP防水工事とは、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)を塗布し、継ぎ目のない強靭な防水層を作る工法です。
非常に硬く丈夫な仕上がりになるため、洗濯物を干す際やガーデニングなどで頻繁に歩行しても摩耗しにくいのが強みです。
乾くのが早いため天候の影響を受けにくく、短期間で確実に施工を終わらせたい場合にも適しています。

項目 内容
特徴 浴槽やプールにも使われるほど水に強く、軽量かつ強靭な防水層を作る
メリット ・耐久性が高く、重歩行が可能
・硬化速度が速く、1日〜2日で工事が完了する
・軽量で建物への負担が少ない
デメリット ・伸縮性が低く、木造の広いベランダなど揺れが大きい場所では向かない
・施工中にシンナー系の強い臭いが発生する

 

4-2.ウレタン防水

ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を塗り重ねてゴム状の防水層を作る工法です。
複雑な形状でも隙間なく施工でき、リフォーム工事で主流となっています。
施工方法には主に以下の2つのパターンがあり、劣化状況に合わせて使い分けます。

【密着工法】
下地に直接防水材を塗る方法。
美しい仕上がりで複雑な形状のベランダなどでも施工可能です。

【通気緩衝工法】
通気性のあるシートを挟んで湿気を逃がす方法。
防水効果を長持ちさせたいときに採用されます。

項目 内容
特徴 液体状の材料を塗って固めるため、どんな形状のベランダにも馴染む
メリット ・継ぎ目がなく複雑な形状に対応可能
・既存防水層の上から重ね塗りができるため、廃材が少ない
・弾力性があり、下地のひび割れや挙動に追従する
デメリット ・均一な施工が難しく、職人の技術により膜厚に差が出やすい
・乾燥、硬化に時間がかかり、工期が3日〜1週間程度かかる

 

4-3.シート防水

シート防水は、ゴムや塩化ビニール製のシートを専用の接着剤や機械で貼り付ける工法です。
鉄骨造の建物や屋上でよく見られます。
意匠性に優れた色や柄のシートもあり、見た目をきれいに整えながら防水機能を回復させることができます。
一方で平らな面でないと施工が難しいため、室外機や手すりの足元など複雑な障害物が多い一般家庭のベランダには不向きです

項目 内容
特徴 工場で生産された防水シートを貼り付けるため、厚みが均一になる
メリット ・一度に広い面積を施工でき、コストパフォーマンスが良い
・対候性が高く、紫外線や熱に強い(塩ビシートの場合)
・ほかの防水工法より後期が短く費用が安価
デメリット ・シート同士の継ぎ目(重なり部分)から剥がれやすく、浸水の原因になりやすい
・複雑な形状や障害物が多い場所は施工不可

 

5.ベランダ防水の最適な工事は?

ベランダ防水は建物の構造や現在の状況、重視するポイントによって適した工法が変わります。
ご自宅に最適な防水工事をチェックしてみましょう。

 

5-1.FRP防水に向いているケース

FRP防水工事は強度と耐久性の高さから、以下のような場合に適しています。

  • 防水性・耐久性を重視したい
  • ベランダで洗濯物を干したり、ガーデニングをしたりと歩く頻度が高い
  • 重いプランターやエアコンの室外機を置いている
  • 工事期間をできるだけ短く済ませたい(1日〜2日で完了)

 

5-2.ウレタン防水に向いているケース

ウレタン防水はどんな形状にも馴染む特性があるため、リフォーム(改修工事)において最も汎用性が高い工法です。

  • 鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨造の住宅
  • ベランダの形状が複雑、または手すりなどの障害物が多い
  • すでに雨漏りが発生している、または下地が湿っている可能性がある
  • 以前の防水層を剥がさずに、上から重ねて補修したい(コストを抑えたい)

 

5-3.シート防水に向いているケース

シート防水は均一な耐久性と広範囲への施工性に優れているため、マンションやビルの屋上や屋根などで採用されることが多いです。

  • RC造マンション・ビルの屋上
  • メンテナンスの頻度を減らしたい方
  • 床面が平らで室外機などの障害物が少ない真四角な形状
  • 過去にシート防水を採用しており、状態が良好な場合

 

6.ベランダ防水工事の手順と工程

ここからは、プロの業者が行う一般的なベランダ防水工事の流れをご紹介します。

 

6-1.①清掃

まずは長年蓄積された泥、苔、古い塗膜の汚れを高圧洗浄機を使ってきれいに洗い流します。
この工程が不十分だと新しい防水材がしっかりと密着せず、すぐに剥がれてしまう原因になります。
汚れがひどい場合は専用の洗剤やブラシを使って手作業で擦り洗いすることもあります。

 

6-2.②下地処理

ひび割れ(クラック)をシーリング材で埋めたり、表面の凹凸をモルタルで平らにならしたりする作業です。
古い塗膜が浮いている部分は工具を使って削り取ります(ケレン作業)。
防水工事の品質と寿命の8割はこの下地処理で決まると言われるほど重要な工程です。

 

6-3.③プライマー塗布

整えた下地とこれから塗る防水材をしっかりと密着させるためのプライマーを全体に塗布します。
下地の材質や乾燥状態に合わせて最適なプライマーを選定する必要があり、吸い込みが激しい場合は2回塗りを行うこともあります。

 

6-4.④防水材の塗布(2回塗り)

いよいよメインとなる防水層を作ります。
一度に厚く塗ると硬化不良やひび割れの原因になるため、1層目・2層目と分けて塗り重ね、メーカーが規定する厚みを確保するのが基本です。
この工程によって水を通さない強靭なゴム状(またはプラスチック状)の層が形成されます。

 

6-5.⑤トップコート仕上げ(保護塗装)

防水層が硬化した後、紫外線から保護するためのトップコートを塗ります。
防水材自体は紫外線に弱く、むき出しのままだとすぐに劣化してしまうため、この保護塗装が必須となります。
普段私たちが目にしているグレーやグリーンの床面はこのトップコートの色です。

 

6-6.⑥施工完了

全ての工程が終了したら塗り残しやムラがないか、排水溝へ向かって水がスムーズに流れるかなどを細かくチェックします。
問題がなければ施主様立ち会いのもとで最終確認を行い、施工完了となります。

 

7.ベランダ防水工事の費用相場と施工期間

ベランダ防水工事の費用は工法の種類だけでなく、現在の劣化状況や下地処理の有無などによって変動します。
ここでは一般的な広さ(10㎡前後)を想定した目安をご紹介します。

工法名 費用相場
(10㎡あたり)
工期の目安
FRP防水 40,000円 〜90,000円 1日〜2日
ウレタン防水 45,000円 〜 85,000円 3日〜1週間程度
シート防水 35,000円 〜 85,000円 2日〜5日

 

8.ベランダ防水工事で失敗しない業者の選び方

塗装業者の中には外壁塗装は得意でも防水工事は専門外というケースもあります。
ベランダ防水工事で失敗しないためにも、以下のポイントを確認して業者を選びましょう。

 

8-1.①防水工事の専門知識と実績があるか確認する

一級防水施工技能士などの資格保有者が在籍しているか、ホームページにベランダ防水の施工事例が多く掲載されているかを確認しましょう。
経験豊富な業者であればさまざまな建物の状況に適切に対応してもらえます。
塗装のついでに行う簡易的な工事ではなく、専門的な防水工事ができるかがチェックしておきましょう。

 

8-2.②自社施工かどうかを確認する

大手ハウスメーカーやリフォーム会社に依頼すると、工事費用に中間マージンが発生して同じ工事内容でも費用が割高になってしまいます。
自社の職人が直接施工する自社施工であれば余計な費用をカットした適正価格で依頼でき、見積もりから施工、アフターサービスまでを一貫して担当してもらえます。
責任の所在も明確なため、安心して工事を任せられます。

 

8-3.③見積もりの詳細さと保証内容を確認する

ベランダ防水工事を検討している方にとって、見積もり書は業者の信頼性を判断する重要な材料です。
使用する材料のメーカー名、商品名、工法、工程数まで詳細に明記されているか確認しましょう。
また、施工後の雨漏り保証期間と免責事項についても契約前に書面で確認が必要です。
誠実な業者はメリットだけでなく、リスクやメンテナンスの必要性についても丁寧に説明してくれます。

 

9.ベランダ防水工事でよくある質問

 

Q.工事中、洗濯物は干せますか?

A.高圧洗浄時は水しぶきが飛び、塗装中は有機溶剤の臭いが発生することもあるため、原則として外干し禁止です。
防水層やトップコートが乾燥するまでは安全確保のためにもベランダへの立ち入りは禁止されます。

 

Q.ベランダにタイルやウッドデッキが敷いてある場合は?

A.防水工事を行うためには、既存のタイルやウッドデッキを一度撤去して床面を露出させる必要があります。
脱着費用または撤去処分費用として別途見積もりになるケースが一般的です。
劣化が激しいウッドデッキなどは再設置できないこともあるため、事前に相談しておきましょう。

 

Q.トップコートだけの塗り替えはDIYでできますか?

A.表面のトップコートを塗るだけであればDIYでも可能ですが、雨漏りを止めるための防水層の形成はおすすめできません。
下地処理や勾配の調整、均一な厚みの形成には高度な技術が必要で施工不良を起こすと内部に水を閉じ込めてしまい、かえって腐食を早める原因になるからです。
また、DIYで失敗した後にプロに依頼すると撤去費用が加算されて割高になるケースもあります。

 

Q.新築時とは違う工法に変更することはできますか?

A.はい、可能です。
既存の防水層を撤去してやり直すか上から別の素材を重ね塗りするかは、下地の劣化状況によって判断するため、専門業者に最適なプランを提案してもらいましょう。

 

まとめ

ベランダ防水工事は住まいを長く快適に保つための重要なメンテナンスです。
劣化が深刻化する前に適切なタイミングで工事を行い、安心できる住環境を守りましょう。

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